伊丹市 歯医者 ヒカルノ歯科・矯正歯科

こんにちは。ヒカルノ歯科 院長の永原光です。

本日は矯正治療とセラミック治療を併用した症例についてご紹介をしたいと思います。

この方は、上の歯が虫歯で折れてしまって不自由しているので治したいとのことで来院なさった方です。

元々、昔より虫歯になりやすかったそうで、虫歯ができては歯科医院に行って治療してもらい、しばらくするとまた虫歯が違うところにできて治療に通うという事の繰り返しでした。

まずは、何度も繰り返し虫歯ができてしまう根本的な原因がどこにあるのかを診査していきます。

虫歯ができてしまう理由はいくつもあり、人によって一番大きなリスクとなっているものは異なります。

ある人では虫歯を発生させる菌の量に問題がある場合、またある人では歯を虫歯から守るための唾液の能力に問題がある場合、また別の方では食生活に問題がある場合もあります。主な原因が違えばもちろん対応の仕方も変わってきます。もし的外れなことをし続けてしまえば結果として虫歯ができることを防ぐのは難しくなってきます。

原因を見つけるためにお口の中から細菌を採取して培養にかけます。これにより虫歯を作り出す菌と、虫歯を進行させてしまう菌の量を見ていきます。

また合わせて、唾液の分泌量と虫歯を生み出す環境から歯を守る能力がどの程度あるのかも確認していきます。

そうすると、虫歯になる環境から歯をまもる唾液の能力はある程度高いものの、虫歯を作る菌や進行させてしまう菌が結構多いことが判明しました。

虫歯で穴が空いていたり、歯並びにもガタつきがあるため歯磨きがしにくい箇所もあり、それらも菌を増やしてしまう要因となっていました。

患者さんと相談した結果、歯並びをきれいに整えるための矯正治療と、プラークが付着しにくく虫歯や歯周病に関係する菌が増殖しにくいセラミックを用いた治療を行うこととなりました。

まずは現状ある虫歯をすべて取り除き、必要なところは仮の歯に置き換えていきます。

虫歯と歯周病の管理ができる状況にした上で矯正治療に取り掛かります。

その後、矯正治療が終わり、適正な位置に歯が並び終えましたら仮歯や仮の詰め物のところを最終のセラミックのものに治していきます。

色も患者さんの希望をお聞きしながら合わせていきます。

仮の歯でお食事の時や発音などの機能に関する部分もきちんと評価した後なので、最終のものに置き換えても違和感を感じることはほとんどありません。

治療が終了した状態です。もともと入っていた被せ物や詰め物などで再治療が必要でないものに関してはそのままお使いいただいています。

患者さんご自身、とても歯磨きがしやすくなり、磨き残しもほとんどないくらいきれいなお口の環境を維持して頂けています。もちろん、治療後からこの５年間 虫歯は一本もできていません。

治療前と比べると、お口の中の菌もかなり少ない状態にすることができています。

今後はこの状態が長く続くように定期的なメンテナンスで管理をしていけば、大きな問題が起こる可能性はまず無く、安心してお過ごし頂けると思います。