ブログ 歯の豆知識
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監修:医療法人ヒカルノ歯科・矯正歯科 院長/臨床歯周病学会認定医 永原 光
こんにちは。伊丹市の歯医者 ヒカルノ歯科の院長 永原です。
「インプラントに興味はあるけど、どんな流れで進むのか不安…」という方は少なくありません。外科処置がある分、治療期間や手術の内容が気になる方も多いのではないでしょうか。
当院では、初回カウンセリングから治療後のメンテナンスまで、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心がけています。この記事では、インプラント治療の一般的な流れや通院回数の目安について、わかりやすくご紹介します。
【インプラント治療の全体的な流れ】
インプラント治療は、初診から完了まで複数のステップを踏みます。治療期間は骨の状態によって異なり、骨が十分にある方であれば約10週間(3ヶ月未満)、骨造成が必要な方は最大で約10ヶ月ほどかかる場合もあります。以下は一般的な治療の流れです。
① 初診・カウンセリング 現在のお悩みやご希望をお伺いし、全身状態も確認したうえで、治療に対する不安や疑問にお答えします。
② 精密検査と診断 CTやレントゲンを用いて顎の骨の状態を確認し、インプラント治療が適しているかを診断します。骨の量が不足している場合は、骨造成の処置を検討します。
③ 治療計画のご説明 検査結果をもとに、治療方法・期間・費用・通院回数の目安を丁寧にご説明し、ご納得いただいてから治療を開始します。
④ インプラント体の埋入手術 局所麻酔を行い、チタン製のインプラント体を顎の骨に埋め込みます。処置後は、骨とインプラントが結合するまでの治癒期間を設けます。
⑤ 治癒期間(骨との結合) インプラント体が骨としっかり結合するまで、通常は2〜4ヶ月程度待機します。この間は仮歯で過ごしていただけます。
⑥ 上部構造の装着 歯の形・色に合わせて製作した人工歯をインプラントの上に装着し、自然な噛み心地と見た目を回復します。
⑦ メインテナンス インプラントは長く使い続けるために、定期的な検診とクリーニングが重要です。歯科衛生士がサポートしながら、健康な状態を維持していきます。
通院回数は5〜10回程度が一般的ですが、症例によって異なります。
【精密な検査と治療計画の立案】
インプラント治療を安全に進めるには、事前の精密検査と個別の治療計画が欠かせません。
まずは歯科用CTやレントゲンで顎の骨の厚みや質、神経・血管の位置を立体的に把握し、適切な埋入位置・角度・深さを判断します。
同時に全身の健康状態や既往歴、服薬状況を確認。糖尿病・高血圧・骨粗しょう症などの持病がある場合は、かかりつけ医と連携することもあります。
これらを踏まえ、治療の流れや期間、手術方法、費用、リスクについてわかりやすくご説明します。骨の状態により骨造成(GBRやサイナスリフトなど)が必要になる場合もあります。
治療に対する不安や疑問がある方には、どの段階でもご質問にお答えしながら進めることを大切にしています。インプラントは高度な技術を伴う分、事前の理解と納得がとても重要です。
【インプラント埋入手術の流れと所要時間】
インプラント治療の中心は、人工歯根(インプラント体)をあごの骨に埋め込む外科手術です。骨や歯ぐきの状態に応じて、「1回法」または「2回法」を選択します。
1回法はインプラント体とアバットメント(土台)を同時に装着する方法で、手術は1回で完了します。2回法はインプラント体を埋入後に歯ぐきを閉じ、数ヶ月後に再手術を行う方法です。骨の状態や感染リスクを考慮して決定します。
手術は局所麻酔で行い、痛みはほとんどありません。事前に不安や麻酔の効き方を確認し、リラックスできる環境を整えています。
手術時間は1本あたり約30〜90分が目安。本数や骨の状態によって異なりますが、術後はしばらく院内で安静に過ごし、体調を見てご帰宅いただきます。腫れや軽い痛みが出る場合もありますが、多くは数日で治まります。
【治癒期間と仮歯の装着について】
インプラント体をあごの骨に埋入した後は、骨としっかり結合するまでの「治癒期間」が必要です。期間には個人差がありますが、おおよそ2〜8ヶ月が目安とされています。
この間に骨とインプラント体が強固に結びつくことで、将来的に安定してしっかり噛める土台がつくられます。治癒が不十分な状態で人工歯を装着すると、長期的なトラブルの原因になるため、慎重な経過観察が重要です。
見た目や噛み心地に不安がある方には、必要に応じて仮歯を装着することも可能です。前歯など審美性が求められる部分や、会話や食事に支障が出るケースでは、仮歯を使って日常生活をサポートします。
当院では、治癒期間中も歯科医師と歯科衛生士が連携し、状態を丁寧に確認しながら、最適なタイミングで次のステップへ進めるようサポートしています。
【人工歯(上部構造)の装着と噛み合わせ調整】
インプラントと骨の結合が確認されたら、最終段階として人工歯(上部構造)を装着します。治療の仕上がりを左右する大切な工程です。
人工歯は素材や色調を患者様ごとに調整し、自然な透明感を持つセラミックなどを用いて周囲の歯と調和する仕上がりを目指します。特に前歯など審美性が重視される部位では、細やかな色合わせを行います。
装着後は、上下の歯の接触状態を確認し、噛み合わせの微調整を行います。バランスが不十分だと、噛みにくさや違和感の原因になるため、慎重に調整を進めます。
インプラントの人工歯は、見た目と噛む機能の両方を兼ね備えることが重要です。当院では、日常生活で快適に使える状態を目指し、丁寧な仕上げを行っています。
【インプラント治療に関するよくある質問】
Q. 手術は本当に痛くないの?
手術は局所麻酔下で行うため、処置中の痛みはほとんど感じません。術後に腫れや違和感が出ることがありますが、必要に応じてお薬で対応いたします。 手術が怖い方には寝ている間に処置が終わってしまう「静脈内鎮静法」という麻酔を併用することができます。
Q. 通院は何回くらい必要?
個人差はありますが、初診から治療完了まで5〜7回程度の通院が一般的です。骨の状態や治癒期間に応じて変動します。
Q. 年齢制限や持病があっても治療できる?
重度の全身疾患がなければ、年齢に関係なく治療可能です。高血圧や糖尿病などの持病がある場合は、主治医と連携しながら進めます。
Q. 険は使える?費用の目安は?
インプラントは原則として保険適用外の自由診療です。費用は本数や治療内容により異なりますので、事前に詳しくご説明いたします。
【まとめ】
インプラント治療は、カウンセリングから精密検査、手術、人工歯の装着、そして治療後のメンテナンスに至るまで、いくつかのステップを丁寧に進めていく治療です。事前に治療の流れを知っておくことで、不安なく取り組むことができます。
また、インプラントを長く使い続けるためには、歯周病に対する注意や、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。当院では、歯科衛生士によるサポート体制も整えており、治療後も安心して通っていただけるよう取り組み、患者様一人ひとりに合わせたご提案を大切にしています。「まずは話を聞いてみたい」「自分に合う方法を知りたい」といった方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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