伊丹市 歯医者 ヒカルノ歯科・矯正歯科

こんにちは。伊丹市の歯医者 ヒカルノ歯科の院長 永原です。

今回はGBRを用いたインプラント症例について解説をさせていただきます。

他院にて上の前歯がグラついていた為、接着剤でくっつけてもらったが今後の治療をどうしたら良いかとのことで相談にいらっっしゃった方です。

レントゲンで歯の状態を確認したところ、歯周病が重度に進行しており、歯を支えている顎の骨の部分が歯の根の先まで溶けて無くなってしまっているために大きく動揺をしている状態でした。

赤の線が歯肉の高さで、緑の線が顎の骨の高さです。

残念ながら骨の再生を行なって歯を保存する治療を行っても予後が悪いと判断し、抜歯を行った後、傷口の治りを待ち、GBR(無くなってしまった骨を新た造ってあげる方法)を併用したインプラント治療を行うことになりました。

こちらは抜歯前のCT画像（骨の断面図）です。歯の根の先の方まで骨がなくなっているのがわかります。

抜歯後、傷口の治りを待った後のCT画像です。わずか５ミリほどの厚みしか残っていません。インプラントを維持するには十分な骨量があるとは言えません。

矢印で示したところは手術の際に骨を増やすために行なった部分となります。このように、インプラントを行うのに十分な骨の量が無くても、きちんと造骨処置を行うことができればインプラントは可能となります。

抜歯前のレントゲン写真です。

インプラント１次手術を終えた直後のレントゲン写真です。インプラントの上部構造と呼ばれる被せ物を取り付けできるようになるまでは、隣の歯に接着剤で借り歯を固定しております。

1次手術の傷口が治り、新たに造った骨が成熟するのを待ったのち、インプラント用の仮歯を作り歯肉の形や被せ物の形がより自然に見えるように調整していきます。

最終の被せ物が出来上がった状態です。

歯周病の進行の影響で、隣の歯の根元が露出していますが、インプラントの方は自然な状態で回復できていると思います。